獲物
第1章
「おーい、美紅ちゃーん!」
急に背後から私の名前を呼ぶ声が聞こえたので、振り向いた。
するとそこには可愛らしい一人の女の子がいた。
私はその子の方へと近づき、「芹沢さん」と声をかけた。
「偶然だね!私今ずっと一人で勉強してたんだ〜。美紅ちゃんも勉強しに来たの?」
「うん。ちょうど今塾の授業終わりで、ちょっとだけ復習してから帰ろうかなと思って」
私はそう言いながら机を挟んで芹沢さんの前に座った。
ここは塾の休憩スペースでご飯を食べたり、自習室ではないけど各自勉強をしてもいいスペースとなっている。
ちゃんとしている自習室とは違って喋ることもできるので、友達と教えあいながら勉強する子も多く、若干うるさい。
私はち…
もくじ (1章)
作品情報
作品紹介文はありません。
物語へのリアクション
お気に入り
1読書時間
9分コメント
2リアクション
5