完結

一線を越えたら

恋愛

更新日:2020年10月29日

一線を越えたら

第1章 摂氏40°

 普通だったら、朝出かけるときの玄関から出るタイミングが一緒で挨拶を交わしたり、ゴミ捨て場に行ったら偶然会って寝起きのひげ面を晒したり、そういう小さな出会いを重ねてはじめて深い仲になるもんなのだろうけど、夜のベランダで醤油越しに俺の心臓の震えが伝わっていやしないかとびくびくしているこの状況はそれらをすっ飛ばして突如訪れた非常事態だ。
 風に乗った彼女のサボンのいい香りが俺の鼻腔をくすぐる。彼女の瞳を見ることすらできない俺はただひたすらその華奢な指先の薄桃色をじっと見つめていた。
 「あの。」
わかりやすく肩が跳ねてしまった。
「手、離してくれません?取れないんですけど」
「あっ、すいませんっ」
しまった。緊…

もくじ (3章)

  • 第1章 摂氏40° 第1章 摂氏40°

    第1章 摂氏40°

    2020年10月29日

  • 第2章 賽は投げられた 第2章 賽は投げられた

    第2章 賽は投げられた

    2020年10月29日

  • 第3章 EAT  ME! 第3章 EAT  ME!

    第3章 EAT ME!

    2020年10月29日

作品情報

一度行動を起こしてしまったら、もう止められないことってありますよね?
そんな夜を描きました。冬の設定だけれど、あんまり寒くありません。
賽は投げられた、さぁ行け、諸君!

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