変わらない呪いをかけて

　シュンはミホの袖に付いた血痕を見て確信した。あいつらはミホの旦那を殺したんだ、とシュンは思った。笑みがこぼれそうなのを抑え、ミホに探りを入れる。

「旦那さんは？」


　ミホのはぐらかそうとする不自然な対応を見て思わず口元が緩む。金づるは多いに越したことはない、これがシュンの座右の銘のような物だった。


　――お前らついに殺したんだな


　すかさずシュンはケンジにラインする。ミホとケンジが共謀してミホの旦那を殺そうとしていたことは前から知っていた。ずっとゆするタイミングを計っていたのだ。これまで何人もの男を脅してきたが殺人は初めてだった。脅しの材料は大きければ大きいほど良い。シュンは今か今かと計画を練っていた。
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