Passenger seat
第1章
あたしは、恋をした。
放課後、ひとりで黙々とシュートの練習をするその姿に。
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あたしはバスケ部のマネージャー。
彼はひとつ年上の先輩。
強豪だったバスケ部で、先輩は目立つ存在ではなかった。
あたしも、そんなに意識していなかった。仲の良い先輩のうちのひとり。
ある日の練習終わり。
帰ろうと思って通りかかった体育館からボールの弾む音が聞こえてきた。
" あれ…?まだ誰かいるのかな…"
そう思って、あたしは窓から中を覗き込んだ。
そこに見えたのは、先輩。ひとりでシュートの練習をしていた。
その真剣な表情に、あたしは目が離せなくなった。
次の日から、あたしの先輩を見る目は変わった。
…
もくじ (1章)
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