サイレント・ナイト

詩・俳句・短歌など

更新日:2020年12月25日

サイレント・ナイト

第1章

イルミネーションが
無機質な空間に反射する
オフィスのフロアーには
僕以外は誰もいなくて、
聖夜とは
こんなに寂しい夜なのか…

頭上のひとかたまりの蛍光灯は
スポットライトのごとく
僕を照らし

いま、舞台俳優さながら
可哀想な一人の男を演じられるぜ
この身からこぼれる輝きは、
決して美しいものでなくて
昨日まで少年だった僕が見た、儚い夢たち

こんなに大勢が一人の生誕を祝うんだ
ちっぽけな僕を愛おしく包み込む暖かさくらい
きっとどこかにあるさ、と考えて…
たとえば僕の生まれたその昔から
僕を心から祝いたいと願う誰かは
どこにいるかと、考えて…

一人、大きなからくり時計に施錠する

吐く息の白さに
驚いたふりをしてみようか

想い人が…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2020年12月25日

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