おやすみ、おはよう
第1章
「おやすみ」が決まって、朝の台詞だった。辺りは真っ暗でも何でもない。明るい朝。だけれど、周りにとってそれは「朝」でも私にとってそれは「夜」で「おはよう」では無く、「おやすみ」なのだ。
私が見る世界は、昼夜逆転している。つまり、私は昼夜逆転の生活を送っているのだ。朝に眠り、夜に起きると言った方が分かりやすいかもしれない。私の中では、夜に眠り、朝に起きるという解釈なのだけれど。
「おやすみ」
私はそう言って、自分の部屋へと戻る。両親はこのことに対して慣れてしまったのか、何も言わない。でもたまに昼夜逆転の生活を治したくて、病院に連れていかれはする。それでも私のこの生活は治らない。もう、慣れてしまっている…
もくじ (1章)
作品情報
おはよう、世界。「夜」ではなく、「朝」におはよう。
物語へのリアクション
お気に入り
1読書時間
3分コメント
0リアクション
16