完結

四角い世界

青春・学園

更新日:2021年1月28日

四角い世界

第1章 四角い世界(前編)


 ――おはよう。

 午前七時半。今日も机の上でスマートフォンが震えたのと同時に、スリープ画面に文字が映し出された。メッセージアプリ内の、吹き出しの中の四文字。制服のネクタイを結んだ私は、四角い画面を指で辿る。やがて表示された時間に気づき、慌ててニットカーディガンを羽織ってスマホを手に取った。

 ――おはよう。

 忙しない朝の、他愛のない挨拶。私はスニーカーを履いて玄関のドアを開ける。五月の空が鮮やかな青色を放って世界を覆っている。ふっと息を吐いた私は、地下鉄の駅まで急ぐ。今日もきっと頑張れる。



 トキオと名乗る男子高校生と挨拶を交わすようになったのは、一か月半前の事だ。好きなロックバンドの情報を得るために始め…

もくじ (2章)

修正履歴
  • 第1章 四角い世界(前編) 第1章 四角い世界(前編)

    第1章 四角い世界(前編)

    2021年1月28日

  • 第2章 四角い世界(後編) 第2章 四角い世界(後編)

    第2章 四角い世界(後編)

    2021年1月28日

作品情報

 ――おはよう。
 SNSで知り合ったトキオとメッセージのやり取りをする日々が続いていた。トキオの挨拶や言葉は、高校生活に躓いてしまった私の背中を押してくれる。
 顔も声も知らないトキオからの言葉で今日も頑張れる、なんて思うのはおかしいのだろうか。
 四角い画面上で行われていたやり取りは、ある出来事で形を変える事となった。
「明日からも、おはようって言っていい?」
(全2ページ)

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