表紙
第1章 kiitos
どこかの私立学校で2人の学生が飛び降りたようだ。スマホが僕に通知してきた。お前もそうなるなよと忠告しているようで殴りたかった。
中学に入ってすぐに友達作りに失敗し、周りからは暗いと馬鹿にされ、クラスで起こった悪はすべて僕のせいにされた。そんなある日、僕は外に出なくなった。
人と直接会話をするのですら怖くなり、家族とも1年ほど直接ではなく部屋のドア越しでコミュニケーションを図っている。そんな微妙な距離が今の僕には合っている。
この部屋の窓からは向かいの家の窓が見える。その窓からは、幼なじみの莎羅が学校に行く前に手を振ってくれる。あちらは明るくてこちらは暗い。その明るい現を譲ってほしいくらいだ。ただ、…
もくじ (5章)
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明くる日は繰り返す
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