完結

越波

恋愛

更新日:2021年2月15日

越波

第1章

 青空を見て「泣けるくらいに青い」と言う人の気持ちがわからなかった。

 一般的に「さわやか」「すがすがしい」の代名詞として使われがちなその風景を目の当たりにして、なぜに涙を流す必要があるのか。腹の底から大きな声で笑うというのならわかるにしても、なぜそのような風景をあえて自分から拒絶するように、さめざめと泣いてしまうのか。あるいは頬に伝うものをぽたりと服の上に落として、その色を暗く深くするのか。わたしの中に数えきれないほどある「わからないこと」のうち、ひとつがそういうことだった。


「泣いてんの」


 言いさま、彼は驚き三割、困惑三割、残りの四割は(しょうがねえなあ。かっこわらい)とでも言いたげな顔で、笑いな…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年2月15日

作品情報

世の中そんなに甘くない? なら頭の中くらい甘くたってよくない? 時々なら苦くても味だとは思うけどね。
そういうことをしれっと言える日が来るといいですね(背中をぼりぼりと掻きながら)

執筆時BGM : momentum / 浜崎 あゆみ

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