相続争い
第1章
私の母は既に他界しており、今は資産家の父と二人で暮らしている。父は最近体調が思わしくなく、ずっと寝たきりだし痴呆も進んできている。
今は二人で暮らしているが、私には弟がいた。父の体調が悪くなってきた数年前から行方不明になっている。警察が大規模な捜索をしているが、いまだ見付かっていない。
もう見付からないだろうと思っていたある日の晩、突然インターホンが鳴る。こんな時間に誰だろうと思い玄関を開けると一人の男性が立っていた。「ただいま」とその男性は言った。そんなはずはなかった。確かに年齢も同じくらいで顔も雰囲気も似ているが。
「そんなはずないわ。なにか身分を証明するものを見せて!」
『姉ちゃんどうしたの?…
もくじ (6章)
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