完結

嘘とハンカチと雨と私

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更新日:2021年3月24日

嘘とハンカチと雨と私

第1章

 私は軒先から落ちる雨垂れをじっと見ていた。
ほんの1時間前までは青空の下で、「今日は天気予報通りに朝から快晴でよかったね」と
みんなで談笑していた時の笑顔を返して欲しい。
「通り雨でしょ。すぐに止むから大丈夫」
隣にいる彼が言ったその言葉の信憑性はともかく、
彼の言葉は私の心を穏やかにさせる作用があることは確かだった。私はそっと目を閉じた。
雨の音しかしない。そして、今、この場所には私と彼しかいない。

 彼とはじめて出会ったのは中学2年生の時。あの日も予報外れの雨が降っていた。
放課後、私は走ってはいけないとされている中学校の廊下を走り、
雨に濡れた床に足を滑らせ派手に転んでしまった。
幸いにも生徒はまばらで笑い…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年3月24日

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