待ち合わせの時間
第1章
流石に彼女もしびれをきらしたかも。そう思った頃には手遅れだった。
デートの最中、僕は彼女と喧嘩をしていた。
「そういうところ、いつまで経っても治らないよね。」
「ごめんって。ちゃんと気を付けるから」
「そう言って何年も治ってないじゃん。」
正論だった。彼女の言うそういうところと言うのは、僕の悪い癖のことだった。僕は毎回のように待ち合わせに遅刻していた。5分程度、電車1本分とかなら仕方ないとして、30分以上の遅刻や、短針が1周するくらいの時もあった。
「予約してたプラネタリウムの上映間に合わなかったじゃん」
楽しみにしてたのに。と続けてぽつりと呟いた彼女に本当に申し訳なく感じた。
彼女はどうやら待ち合わせより…
もくじ (1章)
作品情報
そもそも本当の話ではないので、虚構作品なのですが、作中にウソは一つだけです。作り終わった段階で気づきました。
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