完結

で、何の研究?

第1章


 「ごめんなさい。お砂糖もミルクもないんですよ。私も……その、アシスタント君もブラックしか飲まないから。」

 刈谷幸三さんは、玄関からすぐの古びたミニキッチンから、百円ショップで買ってきたようなすぐ割れそうなマグカップを2つ持ってやってくる。

 資料が山積みの事務机が無機質な壁に寄せられて二つ並んでいる。狭い部屋を少しでも広く使う為だろう。
 それでも反対側の壁は資料の詰まった棚が並んでいて、椅子に誰か座っていたら人ひとりがやっと通れるスペースしか無かった。

 「応接セットがなくて、……その、アシスタント君の机で悪いけど。」
 そう言ってマグカップをひとつ僕の前に置く。

 「ありがとうございます」とちゃんとお礼を言わ…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年4月12日

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