完結

モーニングコーヒー

ヒューマンドラマ・日常系

更新日:2021年4月16日

モーニングコーヒー

第1章 雨の日

窓に打ち付ける雨粒が、窓ガラスをスローモーションで滑り落ちて行く。

いつものカフェの、いつもの席から眺める風景も、まるで夢の世界のように朧気だ。

窓ガラスに滲む青藍の色は、紫陽花の姿だろう。
窓の幅一杯を埋めるその青が、歌川広重の「東海道五十三次」の浮世絵に見えて、かつての日本橋の姿に触れた気がした。

いつもより1時間早く起きて、おろしたてのベージュのスーツに身を包み、この店にやって来たのは、
朝の時間をぼんやりと贅沢に使うためではない。

今日は、ここで後輩社員と落ち合って、顧客先に新商品の営業に行くのだ。
ついこの間まで若手と言われ、先輩の後を付いて回っていた気がするのに、
いつの間にか後輩が増え、今回の…

もくじ (4章)

修正履歴
  • 第1章 雨の日 第1章 雨の日

    第1章 雨の日

    2021年4月16日

  • 第2章 コーヒーの木 第2章 コーヒーの木

    第2章 コーヒーの木

    2021年4月16日

  • 第3章 父さんのカフェ・オレ 第3章 父さんのカフェ・オレ

    第3章 父さんのカフェ・オレ

    2021年4月16日

  • 第4章 はじまりの朝 第4章 はじまりの朝

    第4章 はじまりの朝

    2021年4月16日

作品情報

雨の続く、梅雨の朝。
いつものカフェでブラックコーヒーを飲み、
今日の大事な仕事に挑む準備をしようとしていた。

しかし、コーヒーを飲みながら、いつの間にか、父のことを思い始める。
父の人生には、いつもコーヒーが側にあった。
そして、私の側にも――。

私に朝を連れてくるのは、いつもコーヒーだった。
そして、私らしさを思い出させてくれるのも、いつもコーヒーだ。







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