亼
第1章 思い出せないのだ、帰宅してそれを飲んだ時にはもう
ここにいる。
四方を白壁に包まれ、中心部には縦長の展示台が一つ。
その台には焦茶の液体が溢れている。
上を見上げると、中層に氷が、天井からは無色透明の液体が氷を這い、焦茶液に落ちる。
ただその焦茶は透明を弾き、口へと向かってくる。
その弾かれた液体を服したとき、体の痺れとともに目覚める。
そして、あの人が変わらぬ眼で見つめている。
もくじ (9章)
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