完結

湖面には頼りなげな月の輪郭

更新日:2018年12月14日

湖面には頼りなげな月の輪郭

第1章

湖面には頼りなげな月の輪郭

私は私のものを何一つ持たずに、金色(こんじき)の光る肌を晒す

今夜、冥界の意思を天女が伝えると言われている


だから、私はここへ来た


水平線の彼方、水牛たちが波動を運ぶ

恒星の一生が尽きると、清浄な灯火(ともしび)となる

葡萄の房は音楽を生み、同時に夏が生まれた

そのとき、果皮に覆われながらも心は確かに存在した


現れたスイッチは、私が押した


橋架ける鵲(かささぎ)が、消滅した過去をも彷徨い翔けるとは知らなかった

天女が伝えた冥界の意思が、一夜だけのものであるということも

湖面には頼りなげな月の輪郭

私は私だけのものを抱え、鈍色(にびいろ)の眼(まなこ)でそれを見つめる

終わりのスイッチは…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2018年12月14日

作品情報

決断できない心の状態を、深夜の変なノリで詩のようなものにしてみました。

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