完結

青い夏

詩・俳句・短歌など

更新日:2021年5月15日

青い夏

第1章

境界を飛び越えるビー玉
世界を曖昧にして閉じ込めた
夏の味を思い出す

駄菓子屋に通うこと
秘密基地への道を自転車で走ること
永遠であるかのように思っていた少年の日

忘れてしまった

妖と出会えそうな予感がすると
友人の声は遠くに響きなおして
青が降る先に風が吹いて
山が笑っていたような気がする

何度ログインしようとしても

あの日に見たカーブミラーに映る灼熱のアスファルトが
ぼくの脳内を焦がすだけで

まだ眠っている蝉の繰り返されてきた歌を
詩にするためだけに座った小さな端末

まだ夏は来ない

長い雨の後に
露に閉じ込められていた過去が
入道雲に吸われて溢れ出すそのときまでに

少年に戻っていよう

まだ夏は来ないから
また、夏へ帰りたがるんだ

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年5月15日

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