完結

片恋リボン

恋愛

更新日:2021年6月12日

片恋リボン

第1章 海色リボン

5歳になるまで、私は両親と祖母と一緒に、鎌倉に住んでいた。
その家から、海まで歩いて5分。
坂の上に建つ小さな家からは、海を眺めることができた。

朝日をきらきらと反射する波。ぽっかりと浮かんだ江の島。大きなさんかくの富士山の影。
カンカンカンと踏切の降りる音がすると、海をバックに緑色の江ノ電が颯爽と走って行った。
小さな私は、それがまるで海を泳ぐ大きな魚のように見えて、いつも「バイバイ」と手を振った。
「紗耶香は、電車が好きなのね」とママは言ったけれど、「紗耶香ちゃんには、何に見えているんだろうねぇ。お魚さんかしら」と祖母は言って、優しく手を握ってくれた。

私は、祖母の温かくて柔らかい手が大好きで、離れた…

もくじ (5章)

  • 第1章 海色リボン 第1章 海色リボン

    第1章 海色リボン

    2021年6月12日

  • 第2章 桜色リボン 第2章 桜色リボン

    第2章 桜色リボン

    2021年6月12日

  • 第3章 夢色リボン 第3章 夢色リボン

    第3章 夢色リボン

    2021年6月12日

  • 第4章 冬色リボン 第4章 冬色リボン

    第4章 冬色リボン

    2021年6月12日

  • 第5章 涙色リボン 第5章 涙色リボン

    第5章 涙色リボン

    2021年6月12日

作品情報

紗耶香と侑は、幼いころからいつも一緒だった。
双子のように、何でも一緒でいたかった紗耶香。
「男の子」と「女の子」でもなく、隣にいたかっただけのはずなのに、
中学生になった紗耶香は初めて嫉妬し、恋心を覚える。
「侑と一緒にずっといたい」そう思う気持ちと、夢を追いかけたい気持ちに戸惑う紗耶香。
彼女の出した答えとは――。
 
※『電車とリボン』の紗耶香sideの物語です。
『電車とリボン』を読んでいなくても、単独の物語として読んでいただけます。

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