完結

また明日① ー彼のはなしー  

恋愛

更新日:2021年6月13日

また明日① ー彼のはなしー  

第1章 彼

毎朝バスで会う女性。

緩いウェーブがかかった肩までの髪。
色白の肌。
口紅は淡いカラー。
腕時計を覗くときに
不意にみえる細い手首。

ああ。
僕は、彼女に、恋をしている。


朝。
いつも彼女が先に乗っている。
どこから乗っているのかはわからない。
運転席後ろの定位置。
きっと始発付近のバス停で乗るのだろう。

あれは一ヶ月前の雨の朝。
バスは混み合っていた。
僕は運転席あたりへ避難した。
その時
カタン
と何かを足で引っ掛けてしまった。
彼女の傘だった。
慌てて拾う。
すみません
と小声で謝罪する。

目が、合った。

薄い茶色がかった目がやわらかく細くなり
ありがとうございます
と応えてくれた。

初めて、声をきいた。

僕は、彼女に、恋をした。

もくじ (1章)

修正履歴
  • 第1章 彼 第1章 彼

    第1章 彼

    2021年6月13日

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