根暗天使くん
第1章 天使と悪魔は紙一重?
路上に落ちている財布。
周囲には人も見あたらないし、今なら……
盗るなら今しかない。
そう手を伸ばした先に微笑んでいたのは、
いつもの天使。
俺が悪事を働こうとするといつも現れる。
「ねぇ、盗っちゃうの?」
「あっいや……交番に届けようと思って」
「まぁ僕なら盗っちゃうかもな~」
「え?」
「いいんじゃない?盗っても。
神様の贈り物かもしれないしさ。
まぁどうせ君は、僕がいなくなったら
すぐさまそれを盗って、スキップしながら
家に帰るんだろうからさ。どうせ、僕が
『盗るな』なんて言っても聞かないだろ?
僕なんてしょせんその程度の天使さ。
だぁれも僕の言うことなんか聞いてくれや
しないんだ。今日だって、天界で神様に
『お前って…
もくじ (1章)
作品情報
作品紹介文はありません。
物語へのリアクション
お気に入り
0読書時間
2分コメント
0リアクション
13