完結

三日月の匂い

恋愛

更新日:2021年7月19日

三日月の匂い

第1章

 ふと夜中に目が覚めて、隣を見ると芽衣はいなかった。僕は少し焦った様子で周りを見渡すとベランダに繋がる窓が開いていて、その手前で芽衣は体育座りをしていた。丸まった背中は長い髪で覆われ、両腕はぎゅっと足を抱えていた。

 月が綺麗な夜だった。寝る前の暑さが嘘のように心地よい風が入ってきた。曇りなのか星は全く見えなくて、三日月だけが強い光を放って空に浮かんでいる。芽衣の後ろ姿はそんな三日月をじっと見上げていた。


──私は時々、何もかもが分からなくなるの。

 芽衣はいつだか僕にそう言ったことがある。「そんなとき僕はどうすればいいのだろう」と僕は聞いた。彼女は小さな声で「分からない」と言った。


 僕はしばらく…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年7月19日

作品情報

どうもにこです。
綺麗な月を見て思いついた話です。ちなみに僕は日の出ている時に見える月が好きです。

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