入り口のない出口
第1章
ある日の放課後。
「ねぇ『入り口のない出口』って知ってる?」
突然幼なじみの咲が話しかけて来た。
「え?急にどうしたの。」
「この学校の都市伝説。知らないの?」
「ちょっと、私子供じゃないんだからさ。そんなん興味ないって。」
「つまんない。」
小さい頃と何も変わってないな、と思いながら話を聞くとさらに続けて、
「なんか、どっかにあるらしいよ。その場所がね。でね、そこに行くと入り口がなくて、出口しかないんだって。」
「胡散臭いね。てか出口しかないっておかしくない?」
「まぁまぁ。でね、暇してそうだから話しかけたわけ。」
「…………え、それってまさか」
「そういうこと。まぁ騙されたと思って行こ?」
「えー、ダルい。」
…
もくじ (2章)
作品情報
”入り口”はないんです___
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