彼女のポスト
第1章 チーム・ラジポ
「そのポストって誰か集荷にくるのですか?」と女は言った。
すると一つ席をあけて座る男が「山岳郵便局って知っていますか。日本だと富士山の五合目に、夏山シーズンの期間にだけ開設されるのです。登山者が集まる場所にあって、珈琲を楽しむ人が集まる喫茶店にポストがないなんて、なんだかおかしいと思いませんか?」と返した。
「私が訊いているのは、誰かが集荷にくるのかということであって、ここにポストがあることを否定しているわけではないですよ」と女は少しムッとした。
店主は、カウンター越しに、まぁまぁ、と2人の間に入り、このポストにまつわる話をはじめた。「あれはもう何年くらい前かな…」と店主は回顧する。
――――
…
もくじ (9章)
修正履歴作品情報
とある喫茶店の前にある古びた郵便ポスト。誰も集荷に来ないポストにはある秘密が。投函したハガキの内容が、誰かに何かしらの物語を書いてほしいというものであれば、その人のところに届くという不思議な力を宿しているという。まことしやかな秘密を信じる者はほとんどいない。ただ、その不思議な力を信じるか否かは、投函するあなたが決めればいい…。
参加メンバー ※2021年8月30日まで投函者(参加者)を募集中!
・君詩歌実衛内さん(https://monogatary.com/user_page/story/43f07d05-de33-11ea-b174-0242ac120003)
・マツオ店長(https://monogatary.com/mypage/post/story/1)
※2021年8月4日現在
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