ウラヨッカの事実歪曲(アンティファクト)

SF・ファンタジー

更新日:2021年8月11日

R-15

ウラヨッカの事実歪曲(アンティファクト)

第1章 拝啓、ロミー・シェーファーへ

 滂沱の如き大雨の後は、信じられないほど快適な晴れ模様だった。
 あの日、晴れ渡った空の下、おれはあなたの息子と一緒に、あなたの死体を見つけてしまった。
 花壇の側で空を仰ぐ青い瞳は何も映していなかった。けれど、綺麗なままだった。
 胸の傷跡から血が一滴残らず流れ出て、あなたの肌が大理石より白くなっていたのを覚えている。
 艶やかな金の髪は湿り気を帯びて、空から降り注いだ涙をいっぱいに受け止めていた。
 あなたの笑顔を覚えている。
 あなたの愛した全てを識っている。
 だけど、あなたの死を知ってしまった。
 昨日、オーブンの天板で火傷した、指先のほんの少しの傷が、もう二度と治らないことも。

 青空に飛び立つ煙で描かれた巨大な…

もくじ (3章)

修正履歴
  • 第1章 拝啓、ロミー・シェーファーへ 第1章 拝啓、ロミー・シェーファーへ

    第1章 拝啓、ロミー・シェーファーへ

    2021年8月11日

  • 第2章 第2章

    第2章

    2021年8月11日

  • 第3章 休日という名の勤労日 第3章 休日という名の勤労日

    第3章 休日という名の勤労日

    2021年8月11日

作品情報

『ロミー・シェーファー。今もあなたを愛している』

日本のどの路地裏からも繋がっている不思議な街、ウラヨッカ。
霊能探偵の陽一は、助手のミヒャエルと共にウラヨッカを騒がせる呪いの小道具『アンティファクト』を探し、封じる日々を過ごしている。
ウラヨッカに住む様々な者、巡る思いを目にしながら、二人は今日も事実歪曲に立ち向かう。

※一応、読み切り型にしてあります

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27分

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