完結

雨と天使

恋愛

更新日:2021年8月15日

R-15

雨と天使

第1章

 僕はいま、この女性の運命を握ってるんじゃないか、僕の言葉ひとつでこの人の未来が変わるんじゃないか、そんな気がして、唾を飲み込んだ。


 数時間前、その女性は死にたそうな顔をして、雨で増水した川を見ていた。普段、橋の上から見る分には黒い川が、茶色く濁っているのが夜なのに分かった。ここに落ちたら間違いなく死ねるだろうなぁと思った。傘を殴る雨の音と水溜りを割る車の音で川の濁流の音は聞こえなかった。

 僕はこういう酷い雨の日は決まって外出した。理由は外に出ても人に会わないからだ。それなのに橋の上に女性がいたので、僕は心底驚いた。

 その女性に声をかけた。この豪雨のなか傘もさしていなかったし、何より綺麗な人だった。…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年8月15日

作品情報

土壇場について考えすぎて、頭がおかしくなりました。本当はこんな話を書くつもりじゃなかったんです。

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