完結

シルバーリング

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更新日:2021年9月1日

シルバーリング

第1章

 もうときめかない指輪を付けて、私は夜の街に溶ける。
 職場の先輩は酔うとパンプスのヒールで私の足を踏む。なので私は足の甲まで覆えるドレスシューズを履いている。

 「もう一軒」という彼女に連れられて、私は見たことのないバーに入った。先輩はしきりに「いいからいいから」と言っていたけど、それは酔ったときの彼女の口癖で、私はこれまで二百回は聞いている。

 先輩がカウンター席に座って、コークハイを頼む。私はウィスキーソーダ。薄暗い店内に小さくジャズが流れている。小皿に乗ったナッツが出されて、やがてお酒が出てくる。
 先輩は少し口を付けて、それからすぐにカウンターに突っ伏してしまった。

 あーあ、こんな来たこともないバーで…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年9月1日

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電撃に撃たれないように

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