だから、僕は、ギターを弾く
第1章 ⒈彼女は、僕は、
彼女は、”音”が好きだった。
ピアノやギターの奏でる音色、水の流れる音、鳥の鳴き声、人の声、足音、その全てに耳を澄ましては幸せそうな顔をした。
彼女は、「音は綺麗で魅力的で、そんな音を毎日聴けて、好きでいられる私はラッキーでしょ?」と笑った。
音のない人生なんてありえない、と
僕は、その全てを愛していた。
僕は、僕のことなんて全然見てなくて、他のことが大好きな彼女のことが大好きだった。
たとえ、僕の想いが伝わらなくても、僕の願いが叶わなくても、それでよかった。
彼女が幸せなら、それで
だから、
僕は、ギターを弾く
もくじ (7章)
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