完結

月よりも、団子よりも

エッセイ・ノンフィクション

更新日:2021年9月21日

月よりも、団子よりも

第1章




 私の生まれ育った家は、年中行事を大切にしていた。
 お正月から始まり、七草、初午、桃の節句に端午の節句、春秋のお彼岸やお盆、それからご先祖様の命日。考えてみると、いつもなんらかの行事があった。
 子どものときは行事の意味もわからなくて、「なんでこんなことするんだろう?」と疑問に思ってばかり。だけれど行事ごとに用意される飾りや食べ物が、幼い私の心をワクワクさせた。

 そんな我が家の秋の行事といえば、十五夜だ。
 
 十五夜といえばススキとピラミッドのように積み上げた月見団子、というのが定番だろう。しかし我が家の十五夜には「けんちん汁」がつきものだった。
 大根、人参、きのこ、里芋、菜っ葉。それぞれを食べやすい大きさに…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2021年9月21日

作品情報

作品紹介文はありません。

物語へのリアクション

お気に入り

0

読書時間

3分

コメント

11

リアクション

65
  • 挿絵

関連作品

このページの内容について報告する