完結

已む蒸気船、海坊主の煙管

詩・俳句・短歌など

更新日:2021年11月28日

已む蒸気船、海坊主の煙管

第1章 已む蒸気船、海坊主の煙管

坊主は暗がりに

ただ佇む

その怪一つ

望むのは

数百年前に沈めた

蒸気船の煙突の代わり

煙管として使っていた

私が煙管を始めたきっかけというのは

一人の娘の存在があったからなんだ

娘は

いわゆる虚舟で

私のいる海域まで辿り着いた

なんと不運なこと

恐れただろう

ただ私も

あの若さで彷徨う娘に驚愕したものだよ

腰が痛い、腹が減った、暇だ などと

化物だと罵られることもなく

「おい、お前」 と

長い付き合いの友のように接してくれたんだ

私も沖流しの身

一人この海域に佇む怪奇

誰も来ないが

静かで、一年中薄暗くて

もってこいの環境だって

そう

割り切っていた

でも 私だって 寂しさは感じる

あの娘と同じように

命がある 

経験はないが 感情も湧…

もくじ (1章)

修正履歴
  • 第1章 已む蒸気船、海坊主の煙管 第1章 已む蒸気船、海坊主の煙管

    第1章 已む蒸気船、海坊主の煙管

    2021年11月28日

作品情報

海坊主と娘と煙管の詩です。

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