狐だって、恋したい
第1章 ♯ 1 子供扱いしないで
『そりゃあね、オレだっていつまでもガキじゃないんだからっ!』
そう、一人でプンスカしながら小屋を出たモカは、つい先ほど姉のアロから言われたお小言にケチつけていた。
「チェッ!なんだよ…!オレより先に生まれたからってさ。エラぶりやがって…」
確かに、『姉』と言えどアロは、実際は地の繋がらないモカの面倒を、勝手に看ている。
ただ、それだけの話。
それに最近、よその村から住み始めた風来坊のナルを、何かと気に掛けている。
モカとは、全てにおいて違うタイプ。
毛質も艶やかなシルバーグレーだし、恐らく他の種族とも比べても、なるほど納得出来るくらいのイケメン狐だ。
『ナルが家に居てくれると、助かるのに』
喧嘩の後、必…
もくじ (8章)
作品情報
魔族の狐と聖なる(性なる?)泉の話です。
一応恋愛ものですが、表現が少しハードになるので苦手な方もいらっしゃると思われます。
ご了承ください(>_<)
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