月は全てを知っている
第1章 物語編
「昨日の夕方、どこで、何を?」
探偵は人差し指で空を切りながら、問う。
「ひっ、ひとり公園で散歩をしていました」
リカは左下に目線を伏せたまま答えた。
「証人はいらっしゃいますか?」
「いません、いや、でも、月が」
「月?」
「上弦の月が、東の空に」
「その話、詳しく聞かせてもらえませんか?」
その言葉に、リカは、静かに泣き崩れた。
もくじ (2章)
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作成日:2022年1月23日