クマピカ
第1章
日曜日。
カナは特に用事も無く、ブラブラと繁華街を歩いていた。
そして、大手家電量販店の前を通りがかったその時。
「すみませーん。ちょっと良いですか?」
派手な色のジャンパーを着た、店のスタッフと思しき女性が声をかけてきた。
いつもだったらこの手の声かけは迷わずスルーしていたカナだったが、あまりにも暇だったこと、そして感じの良い女性の雰囲気もあって「少しだけなら」と立ち止まった。
「ありがとうございます! 突然ですが〈AIスピーカー〉ってご存じですか?」
「えっ? あ、はい。声をかけるだけで何か色々してくれるんですよね……?」
「その通りです! 各メーカーがこぞって開発し、ユーザーの奪い合いが激化しているという今…
もくじ (1章)
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