完結

またひとつ手の甲に落ちた雪は、じゅっと音を立てて燃え溶けた

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更新日:2022年1月28日

またひとつ手の甲に落ちた雪は、じゅっと音を立てて燃え溶けた

第1章

『やっぱ北海道は寒い、一枚多く着てきてよかった。これから接待だからスマホつながらないけど大丈夫?』

『こっちは大丈夫。あまり飲み過ぎないようにね』

『うん、わかった』

 ぶるっと震える手でスマホの電源ボタンを指ではじいた。
 ブラックアウトした画面に、白い雪がはたと落ちた。
 
 いつもはそのまま鞄に入れる手を、そっと、ぎゅっと、握りしめた。

(夜の街は「こんなもの」だったのだろうか?)
 今日はまた一段と夜が早いと感じるほどに、目の前の景色に帳がおりる。

 3年前の私だったら、違った感情を持っていたのだろう。
 百貨店から漏れ出る活気でさえも肌障りに感じて、首元のマフラーを少し持ち上げた。



***



 彼と…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2022年1月28日

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