僕らの無限宇宙
第1章 1.転校初日
お前は俺の人生にとって邪魔なんだ。と言われたときのことを、未だに夢に見る。どれだけご立派な人生だ。今ならいくらでも言い返せるけれど、あのときはただ、言葉の持つ重さに耐えるのに精一杯だった。
新しい担任の先生は、若い男の先生だった。担当教科は社会。眼鏡をかけた、なんだかいい人そうな顔。授業中に生徒が内職してても怒らなそうな感じ。
この学校には制服がなく、みんな好きな格好で登校している。自由とは言え、そこまで奇抜な格好は見当たらない。結局のところ他人の目が気になるということなのだろう。
「九鬼、夏生(なつお)です。どうぞよろしくお願いします」
最低限の挨拶をするとぐるりと教室を見渡した。興味津々でこちら…
もくじ (5章)
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