『スカートの丈は膝が隠れる程度』
第1章 世界で一番残酷な校則
ポトリ……と、目の前の男子生徒は生徒手帳を落とした。
「ふ」と、息のような声が男子生徒の口から漏れ出る。
「っざっけるな! こんな、こんな校則おかしいだろ!」
僕がその手帳を開い、開いてあった校則の部分に目を向ける。
一応、校則が手帳に書かれていることは知っていたけれど、この五月の中頃までわざわざそれを確認するなんてこともなかった。
当たり障りのないことが書かれているだけの欄で、特に気になるところはない。
男子生徒が作ったお弁当を箸で突きながら、椅子から立ち上がっている彼をジトリとした目で見つめた。
「……どうしたんです? いつにも増しておかしいですけど」
「どうしたもこうしたもあるか!? この校則を見て義憤に…
もくじ (6章)
作品情報
ソーマは激怒した。必ず、邪智暴虐な校則を除かなければならぬと決意した。
モノコン2019参加作品です。
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