芸人は面白い話に出くわし、怪談師は怖い話に出くわし、じゃあエロい人は
第1章
冥界喫茶『ジュバック』
ここには不思議な客が集まる。
私はここで従業員をしていて、専ら、不思議な客の話を聞く係になっている。
決して料理が下手で、注文を聞くこともままならないアホというわけではない。
美人だから、美人すぎるから、矢面に立つ役割を担っているというだけだ。
最近はレジ打ちもさせてもらえないが、まあお金触ると手がクサくなるし、いいだろう。
「僕の話を、聞いてくれますか?」
その客は真面目そうな青年だった。
ただ少し陰気だったので、この場を明るくしようと、大きな声で返事をすると、
「ぶふぁぁいっ!」
うっ、普通に『はい』と言うつもりだったのに、すげぇツバが飛んでしまった。
客にめちゃくちゃ私のツバが掛…
もくじ (1章)
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