完結

詩:気付いていなかった

更新日:2018年7月31日

詩:気付いていなかった

第1章

窓の傍に置いた歯ブラシを取りに行く
カーテン越しの日光の暖かさで涙する

外に 出たいなぁ

血液のガンと診断された僕は外に出られない
カーテンを開けると 外は輝いていた
もう 稲穂も輝くほどに時が経った
今まさに 赤トンボが窓の前を横切った

九月 今飲んでいる薬では 病気が治らないことを理由に
もっと大きな病院へ転院するため 入院してから初めて外に出た
久しぶりに見た窓の外以外の 外は コスモスが咲き始めていた
季節が秋になっていることには 稲穂を見て知っていた
でも夏が終わっていることには 気付いていなかった
枯れかけたひまわりを見るまでは 気付いていなかったのだ
僕は別に そんなにひまわりが好きなわけではない
でも
いつも見ていたものが見ら…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2018年7月31日

作品情報

「一つ一つの一瞬さえも 大切にしてほしい」という気持ちを込めて。
僕は去年の夏から秋にかけて、血液のガンと診断され、入院していました。
その時実際に、ノートに書いた詩です。
途中に出てくる”九月”だけ、本当は日も書いていたのですが、そこは省略しました。

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