完結

泥舟

詩・俳句・短歌など

更新日:2019年8月12日

泥舟

第1章

もう、一年近く泥を捏ねている。
ぎこちない手つきで不恰好な舟を作る。

意識の外で携帯が光る

私たちが作った二艘の泥舟は沖へは出ない。
水に浮かべれば、沈むしか無い。

差出人は見ずともわかる

わかっているのに、どうしたって漕ぎ出さずにはいられない。

会いたい

何よりも近づく二つの舟は、決して交わりはしない。

返信はせずに画面を閉じる

沖にも出られず、交わりもしない。私たちは、沈んだ後も、一人と一人なのだろう。

喧騒の中では教師の声は遠く

たとえ交わらなくとも終わる瞬間も一緒にいられたら。

私を連れ出すエンジン音が聞こえた気がした

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2019年8月12日

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