月刊自分の物語
第1章 こんな感じ1
白い部屋に若い人が寝ている。
息をしているのかしていないのか、仰向けに寝かされているそれは、本当に人間かどうかさえ怪しく感じる。
外の廊下から覗いている為、尚更彼の生存を確かめる術がなかった。
その部屋の窓の前に一人の男性が立っている。
医者か科学者か。
無表情で中の人物を見つめていた。
いや、寧ろ観察しているような雰囲気を漂わせている。
小さく頷いて、その部屋を離れようとして前を向いた時だった。
突然、目の前の鉄製のドアが大きな音をたてて開く。
現れたのは、寝かされていた人物と同い年の女の子だった。
彼女は息も絶え絶えだが、怒気を含んだ瞳はしっかりと彼を捕らえている。
「何故……どうして……?」
彼女はやっと絞…
もくじ (1章)
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