月刊どのお題にも当てはまらない物語
第1章 2:誰もいない展覧会
とある展覧会がある。
そこにはたった1枚の写真があるだけで、他に何もなかった。
一応宣伝はしているだろうが、お客が全く来ない。
そういう展覧会だった。
主催者側は展示する作品を募集する際、このような展示会だとは説明しない。
すれば、来ないと分かってしまうからだ。
いや、例え展示者が現れたとしても、“自分の作品しかないのなら、逆に目立って注目を浴び、仕事の依頼が来る“という、如何にも浅はかな考えを持つ者達ぐらいだろう。
そんな展覧会に、1人の青年が名乗りを上げた。
見たところ何の特徴もない、ごく普通の青年である。
主催者側に言われた通り、作品を持ってきて展示をし、1週間後外して帰っていった。
当然、客は全く来…
もくじ (1章)
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