雄花と雌花、チュンチュン
第1章
ひょんなきっかけで始まる恋は枚挙にいとまがない。
僕の場合は、フルートの音色に恋して、酔った勢いで恋をして、読書がきっかけで恋をして、下着がチラリを見えたのがきっかけで恋をした。
でも今日は、花粉のおかげで始まる恋の話。
基本的に僕は花粉が嫌いだ。
アレルギーが起こる。
スギよりヒノキが苦手で、ブタクサとかカモガヤとか気をつけるべきものが他にもある。
去年は草むしりをしていて、何かが刺さってブッツブツになった。
草の成分ごときで弱ってしまうなんて、自分が嫌になる。
だけど、あの花粉だけは思い出がある。
かぼちゃの花粉だ。
だけど、その前に中学生の時の初恋の話を聞いてほしい。
同級生に美しい人がいたのです。
中学生…
もくじ (1章)
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