ガーリーじゃない私に
第1章
期待されると、頑張ってしまう。
オーダーされると応えてしまう。
だけど、自分にできるものってそれじゃない。
美智子は颯爽と歩く、テイクアウトのコーヒーを片手に。大手のチェーンのそれではなく、若い店主がハンドドリップしたものだ。代官山でしか味わえないものがある。それが街の価値になる。
街には個性があり、人にも個性がある。そこに惹かれる。
ドライフラワー専門店もその1つ。
「COCO BOTANICAL」を知ったのは偶然だった。
生花を所望していたけれど、あの通り沿いの看板を見つけた時、ドライフラワーなんて洒落てる、と引き寄せられた。なぜって、友人への開業祝いに花を送ろうとしてたんだけど、彼の店はドライフルーツ…
もくじ (1章)
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