きっかけ
第1章
「なーぁ、聞いてくれよ」
「...お前またクビになったのか?何回目だよまったく」
この会話、何回目だろうか。
ついさっきコンビニのバイトをクビになった俺は、いつものように、宅飲みセットを買い揃えて幼馴染の家に転がり込んだ。
「んで、今回はなんでクビになったわけ」
プシュッと、缶ビールの開く音を合図に事情聴取が始まる。
「時々クレームが入るんだってさぁ、レジ打ってる人が怖くて子供がコンビニに行きたがらないって」
仕事ぶりは文句なしだったはずなのだ。レジさばきはもう慣れたものであったし、常連のじいさんと仲良くする話術も、店長に買われていると思っていたのだが。
「まぁ確かに、負のオーラは出まくってるよ、今のお前。…
もくじ (1章)
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