歯盗み女
第1章 冥界喫茶「ジュバック」の不思議なお客様 歯盗み女
冥界喫茶「ジュバック」。そこは、訳アリの客が訪れるあの世とこの世の境にある喫茶店。ほら、今日も不思議なお客様がいらっしゃいました。
チリンッ
ドアのベルが鳴った、どうやらお客が来たようだ。
「いらっしゃいませ。お客様。」
私が声をかける。お客は女性だった。痩せ型のすらりとしたスタイルに長い黒い髪、パーマをかけているのだろうかとても似合っている。服は、白いワンピースだ。顔だちも整っていて、いわゆる美女と呼ばれるタイプだろう。でも、お腹の部分だけ少し膨らんでいるように感じる、おそらく妊婦なのだろう。
「マスター、いらっしゃる? 」
彼女は私に慣れた様に問いかけた。
「申し訳ございません。マスター今買い出しに行っ…
もくじ (1章)
作品情報
悪夢を見るの、それも似たような夢よ。
妙にリアルで生々しく、不快な夢。
あなたも見たことがあるかもしれないわね.......歯が抜ける夢。
歯が抜ける夢を見たら、気をつけなさい。
歯盗み女に追いかけまわされるから。
え、歯盗み女に追われて捕まるとどうなるかって、さあ、どうでしょうね。
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