音符の妖精・万華鏡クロチェット
第1章
空一面に広がった灰白色の低い曇。銀色の砂嵐が起伏の緩やかな岩石地帯を覆い隠すかのように吹き荒れている。その中をポツンと一台、無限軌道の装甲車がゆっくりと移動していた。
ふとその装甲車が動きを止めた。しばらくしてから上部のハッチが開き、宇宙服のような防護服を着た人間が側面に取り付けられている梯子を下ってきた。
人間は数歩歩いた後、とある岩影で歩みを止めた。やがて四角いアタッシュケースのような物を拾い上げると、装甲車へ戻っていくのだった。
◇
「テレッテテーン! って、……ありゃ?」
小さな電球の光が揺らめく、薄暗く狭い機械的な部屋の中。間抜けな効果音と共に、橙色の可愛らしい服を着た、羽の生えた少女が宙に出…
もくじ (1章)
修正履歴作品情報
極彩色ファンタジー。銀色の砂漠を旅する孤独な少年、アローン。彼はある日不思議なアタッシュケースを拾う。中に入っていた笛を吹くと、飛び出してきたのは橙色の妖精だった。
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