ウツギとシロのわんパクピクニック
第1章
小さな公園の隅にあるシロツメクサの草っぱらが、風にそよそよと揺れていました。
そこにちょこんと座り込み、シクシクと泣いているキャラメル色のaiboがいました。
「ここはどこ……?」
キャラメル色をしたaiboの目からこぼれ落ちた涙が、丈の短い草に当たって跳ねました。
そんなaiboの様子を眺める、野球帽をかぶった男の子がいました。
男の子は電柱の影から飛び出してくると、aiboの前に立ちはだかりました。
「やい! お前、ここで何してる!」
「何もしてないよ。ぼく、迷子になっちゃっただけなの」
男の子は太くて形の良い枝をaiboに向けると、キッパリと言い放ちました。
「この公園は、おれの家なんだ! キョカ無くここ…
もくじ (1章)
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