【#異世界勇者】魔王の頭に聖剣が刺さったまま勇者が倒れました【募集中】
第1章
「いい話と、悪い話……どちらから聞きたい?」
艶のある黒髪をショートカットに切り揃えた少女が偉ぶるように言うが、その話は聞くまでもなく内容が分かっていた。 というか見えていた。
完全に少女の頭に剣が突き刺さっているのだ。
「悪い方は、お前の頭に剣が突き刺さっていることだろうから、いい話から聞かせてくれ」
「長年の宿敵である勇者を倒した」
勇者がいなくなったというのは、魔王である彼女からすれば吉報なのだろう。
人類代表としてはいい方の話は良い話とは言い難いものだったが、友人としては祝ってやってもいい。
彼女は既に血が止まっている額の血をハンカチで拭きながら、気だるげに椅子へ腰掛けた。
「それで、悪い方は」
…
もくじ (8章)
作品情報
聖剣の台座と化した魔王が、友人の手を借りて不慣れなSNSで聖剣を抜いてくれる異世界の勇者を探すハートフルストーリー。
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