完結

日常

その他

更新日:2020年5月9日

日常

第1章

鳴り止んだことは無い。あの日から。



僕は、あまり記憶が残らないタイプだった。
いつの思い出も、蓋をしているような、靄がかかったような感じ、つまり曖昧にしか思い出せない。
同級生の顔は3日会わないと忘れる。
彼らが僕の顔を覚えていることが不思議でならない。僕と彼らには、なんの思い出もないはずなのに。

彼らは全てを忘れ、しかし全てを覚えている。そして僕に話しかける。
「久しぶりだね、今何してるの」
僕はうまく答えることができないし、目を見ることができない。
そして彼らの顔を見た時、記憶が蘇ろうとする。それは危険な事だ。
脳より先に、心臓が判断する。
ツキツキと、いや、ズクズクと、心臓が痛みだし、腕が指先まで痺れたよ…

もくじ (1章)

修正履歴
  • 第1章 第1章

    第1章

    2020年5月9日

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聞こえないように生きるために

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