完結

雨と拍手

更新日:2018年10月18日

雨と拍手

第1章

「こういう日は気分がいいな」

 防音の音楽室ではなく、ただのいつもの教室。
 男はゆっくりと手を伸ばして、ギターを手に取る。
 いや、ギターではないかもしれない。 私は楽器や音楽には詳しくないので、ギターとヴァイオリンの違いもよく分かっていないからだ。

「詳しくないってレベルじゃねえよ、それは」
「音が鳴ったら一緒じゃないんです?」

 雨足が強まったのを機としたように、男は楽器を弾きはじめた。
 曲名があるのか、それとも適当に弾いているだけか。 詳しくないから分からない。

「……今更ですけど、なんで先輩は雨が降ったら音楽をするんですか?」

 男は楽器を弾きながら答える。

「雨の音で多少鳴らしても気にならなくなるからな。 好き勝…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2018年10月18日

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雨の日には音楽をしよう

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