落とし物
第1章
何かを落とした気がする
心と同じくらいの重さで
夏を閉じ込めたような香りがする
それから二酸化炭素と同じ色だったはずなんだけれど
知りませんか?
「それは不思議な落とし物ですね
全部ここにありますよ」
嘘だ
なにもないじゃないか
見えない
僕が本当に落としたのはなに?
「落とし物が落とし物をするなんて
珍しいこともあるんですねぇ」
もくじ (1章)
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